■「えごま」について
エゴマ(荏胡麻)は一年生のシソ科植物で、昔は全国に、今は高冷地を中心に作られている雑穀であり油脂性の植物です。
エゴマに大変多く含まれる、「アルファ・リノレン酸」とは人間が生きていく上で欠かせない油(必須脂肪酸)で、生活習慣病または成人病
(ガン、動脈硬化、脳こそくなど)、視力障害、アレルギーなどの病気にも有効なことが最近明らかになってきた脂肪酸です。また、アルファ・リノレン酸は体
脂肪としてたまりにくいのでダイエットにも効果があります。
ところが、現在の日本人にはアルファ・リノレン酸が不足しています。この不足を補ってくれるエゴマです。
エゴマは1万年〜5500年前の縄文時代から日本人に作られ食べ伝えられてきました。
その後、エゴマ油は食用の他、灯籠や提灯の燃料としてまた傘や雨合羽、さらに建築家具の塗装としても用いられていました。
しかし、江戸時代後期に、なたね油が広がると、エゴマを作る人が少なくなり、明治に入り、安いエゴマの輸入品に国内生産は激滅し、今はわずかに自家用伝統食として残るだけとなりました。
(日本エゴマの会ホームページから要約)
食用となると、エゴマの小さな粒と不純物を選別するのは、農家の大変骨の折れる作業となっています。
「えごま」パンは、鬼無里で取れたそんなエゴマの、プチプチした食感と香りを直接楽しめるパンです。